PMDG737NGXの操作を、東京羽田空港から大阪伊丹空港までのチュートリアルフライトを通じて詳しく解説!
第25回目は、降下開始に向けた準備作業について解説します。
T/D(Top of Descent)ポイントから約50マイル手前になりました。
そろそろ降下に向けた準備を開始します。今回はVNAVを使用して降下し、オートランドで着陸します。着陸時のフラップは、30度を使用する予定です。
フライトコントローラー(ジョイスティック等)のスロットルをアイドルまで戻しておきます。
オーバーヘッドパネルの「LAND ALT」を確認します。この値は「空調・与圧の設定」で設定しました。
「System Annunciator Panel」をPUSHし、Recallします。何も表示されないことを確認します。
「Auto Brake」を「2」にセットします。特に短い滑走路に着陸する場合は「3」を設定します。
FMCの「PROG」ページを開き、RJOOでの残存予想燃料を確認します。
上のスクリーンショットの場合「8.0」ですので「8000(lbs)」の予想となっています。これに、ZFW(ゼロ・フューエル・ウェイト)を加算し、着陸時の機体総重量を求めます。ZFWは「121800(lbs)」でしたので、
着陸時の機体総重量 = 121,800 + 8,000 = 129,800(lbs)
ZFWは「FMC パフォーマンス・データ設定」で確認、設定した値です。
FMCの【INIT REF】ボタンをPUSHし、「APPROACH REF」ページを表示します。
LSK1Lの「GROSS WT」(グロス・ウエイト)に、上で計算した着陸時の機体総重量をセットしてください。この例では「129.8」をセットします。
着陸時のフラップを選択します。今回は30度を使用しますので「LSK2R」のボタンをダブルクリックして選択します。
PFDに設定した情報が表示されました。
ナビゲーション・ラジオに、ILSの周波数をセットします。ILSの周波数は、FMCの「APPROACH REF」ページに表示されています。
上のスクリーンショットで「110.10」と表示されているのがILSの周波数です。NAV1とNAV2のACTIVEにそれぞれセットします。
MCPの「COURSE」にILSのコースをセットします。FMCの「APPROACH REF」ページにコースが表示されています。上のFMC画面で「322」と表示されているのがILSコースです。キャプテンとファースト・オフィサーそれぞれに「322」をセットします。
HGSの設定を行っていきます。「STBY」ボタンを2回PUSHして「AIII ARM」を選択します。これにより「AUTO LAND 3」モードが利用できる場合は自動的にアクティベートされます。
「RWY」ボタンをPUSHして「EL」に着陸滑走路のフィールド・エレベーションをセットします。RW32Lのフィールド・エレベーションは31フィートですので、「3→1→ENTER」をPUSHしてセットします。
再度「RWY」ボタンをPUSHして「LN」にRW32Lの滑走路長を入力します。現在RJTTを離陸する時にセットした「9843」フィート(3,000メートル)がそのまま残っており、RW32Lも同じ長さですので、今回は変更する必要はありません。
グライドスロープに「-3.00」度がセットされていることを確認します。
MCPの「ALTITUDE」に、アプローチ開始高度である「3500」フィートをセットしておきます。
「DESCENT Checklist」を実行します。
Pressurization : LAND ALT
Recall : Checked
Autobrake :
Landing data : VREF , Minimums
Approach briefing : Completed
降下準備はこれで終了です。「T/D」ポイントに到達すると、オートパイロットによって降下が開始されるはずです。
次回は、ディセント(降下)について解説します。